悪魔でも天使 Part1
僕の大事な日たちの縫い合わせ。
1.Smile
僕はヒルナンデスが始まる頃に起きてヒルナンデスの途中で中学に向かうって生活をしていた。
朝起きてベランダにでて、ホームレスの友達からもらったジッポーでタバコに火をつけて、吸い終わったらベランダから外に吸い殻を投げる。これが毎日の習慣なんだ。
12時過ぎに太っちょの友達がノックもしないで僕の家に入ってくるんだ。これも日課。
すぐに冷蔵庫を開けて言うんだ「やっぱ天使ん家の冷蔵庫なんもねーな!」って爆笑してるのも日課。
風呂入るからちょっと待ってと太っちょに告げると、僕の本棚にある漫画「テガミバチ」の8巻を毎回手に取り読んでいる。
それで僕が「お前なんで毎回8巻なんだよ」聞くとまた爆笑してる。
お風呂からでると太っちょは僕に「天使そろそろSmileやめたほーがいいよマジで、目がなんか変」と言ってくる。
僕は太っちょに「うるせーなだまれ早く学校行くぞ、給食の時間終わるから」と言ってたまた二錠胸ポケットに入れて、エレベーターに向かう。
「お前さエレベーターん中でタバコ吸うのやめろよ、俺が管理人に怒られんだよ」
すると太っちょは「いんだよ俺はヤンキーだから!」と言ってお互い爆笑してる。
駐輪場に着くと毎日違うチャリンコでこの太っちょは俺を迎えにくる。
「お前これ今日はだれのチャリだよ」
太っちょ「知ってたらパクねーよ!てかさ学校行く前ドンキ寄っていい?」
「何パクリに行くの?」
太っちょ「ミルクティーとおにぎり」
これも毎日の日課だった。太っちょの窃チャのけつに載り、ドンキまで行って買わないブランドコーナーをうろついて、太っちょはファブリーズくらい香水をかけて学校に向かう。これも日課だった。
「おい、早く学校行こうぜ、今日ナンとカレーの日なんだよ」
僕がそういう時太っちょはまた別の自転車を見つけ出し「また窃チャかよ!」っていうと
太っちょ「ちげーよピンク色だよ!」
「意味わかんねーよ!」と僕がいうとお互い爆笑しながらセミの泣き声が聞こえ始めた公園を突き抜け中学校に向う
太っちょ「今日学校終わったら何すんの天使?」彼のいう学校が終わったらとは給食食べ終わったらのことだった。
「俺今日、池でザリガニ釣りか浜辺で蟹釣りたい、それか花火したい」
太っちょは急にシカトをかましたのだ。そして無言のまま彼の身体中から匂ういろんな香水と昼間の産業道路の騒音が僕の話し相手だった。
「二人乗り降りなさい!!」
太っちょ「ちゃりまじゃん、ダルっ!」
「お前これは窃チャだべ?」と僕が聞くと
太っちょ「神社の前でおろすから天使さき学校入ってて」
太っちょに神社の前で下されると太っちょは遠くの方にチャリンコをこいで行った
神社につきタバコに火をつけながら携帯を見ていたら時刻は1時17分だった。
「うわもう給食おわってんじゃん」と思い目の前にあるサンクスで、焼き鳥とカップラーメンを買い神社で食べていた。
カップラーメンの汁を飲んでいる時に太っちょが神社に来て。
「給食おわってたじゃん!」と僕に言ってきた。「おめぇーがドンキでチンタラ万引きしてるからおくれたんだよ!」
といいまた二人で爆笑しあってた。
すると太っちょが不意に「天使そんな笑うならもうSmileいらないじゃん」と不意に言ってきた。
厳密にいうといつも太っちょが大声で笑っていたんだ。僕はあんまり大きな声で笑うタイプじゃない。
だけどそんな不意に言われたもんだから
「うるせーなお前タバコ持ってないの?」と太っちょに聞くと
「今、わかばだけどいい?」と言ってくるので「いいよわかばで、火も貸して」
わかばとジッポーを渡す太っちょ
「てか、ジッポーにまで香水入れすぎて、火つかねーじゃねーかよ!」というと今度は僕も声を出して爆笑していた。
そして僕は胸ポケットから二錠の錠剤を取り出し賽銭箱に投げた。すると太っちょは僕に
「そんなことしたら罰当たるよ天使!」
僕「うっせーな、宗教違うから関係ねぇんだよ!、てか、すぐそこのところてん屋さん行こうぜ、安いし」と僕が太っちょにいうと
「どーせおれの奢りでしょ、やだよもー!金ないよー!」とまた二人で爆笑しながら、新しいチャリンコにまたがり、漕ぎ始めるのであった。